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Music school purevoice_instructor's NOTE

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2007年 06月 12日

かつてのローディーからのレッスン依頼

もうかれこれ10年くらい前?になります、私の現場ローディーアシスタントを長い期間勤めてくれていたKANAYAくんが、はるばる四国高松から先日のSmokyJAMに遊びに来てくれました。先日は久々に再会できたことをほんとうに嬉しく思います。現MASTER CLASS/ギター科の松浦正博との出会いも元を辿ればKANAYAくんからの繋がり。人の縁を感じます。SmokyJAMの上京参戦に併せ、彼からひとつのリクエストがありました。それは今回私のプライベートレッスンを受けさせてくれ、というものでした。KANAYAくん本人曰く、これまで様々なレコーディング現場でプレイを見ることはできましたが、レッスン指導という形で技術を直接教わったことがないので、、。確かに、私は purevoice 開設以前は「教える」という行為は一切していません。ローディーくんたちに対しては、すべて「見て学べ」という立場で接してきました。「見て学べ」「見て解れ」「見て盗め」主義です。

かつてのローディーからのレッスン依頼_f0009667_2030060.jpg





現場は実際のプロの手口を覗くことができる場所であり、プロの本気プレイを見れる場所でもあります。しかしスタジオやリハーサルは完全に閉鎖されているので公開はされません。その場にいた人だけがその空気を吸うことができるのです。ローディーくんたちは、この現場での空気を沢山吸い込むために、機材運びなどをやりながら学んでいるのです。出禁ネタ/お馴染みAくんはかつてローディーとして録音現場に連れて行きましたが、その現場にてあまりに〜も見過ぎ?て(Rec本番中、私の前にかぶりついちゃいました、、、)2度と現場に連れていってもらえなくなりました、、、(笑。
何事も度が過ぎるといけませぬ。前述の「見て学べ」を「スマートに見て学べ」に変更いたしましょう〜

さて、KANAYAくんに対するプライベートレッスンやりました。KANAYAくんはすでにRec仕事もしているし、セッションでも十分に幅広いプレイができる技量の持ち主です。なので、今回のレッスンリクエストには正直驚きました。今更、何を教えようかな〜?といった感じでしたが、丁度スクールではエクササイズテストが行なわれたばかりだったので、まず前半戦はテスト形式でプレイ検証させていただきました。カテゴリー視点は「リズム」です。ある一定の決まり事に従ってエクササイズを行ないます。KANAYAくんのテスト結果詳細に関しては公開できませんが、結論として以下の点再確認しました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

1)ギターやベースという楽器は手軽に演奏できてしまうために、指導を受けずにもある程度までは上達できる。しかしその結果として、独学での悪い奏法癖が身に付く傾向にある。癖の矯正は、その癖を確立した年月の数倍の時間を要するため矯正はより早い時期に開始することが好ましい。(この件に関しては、かつて私自身が身を持って体験している)小さな癖ほど、以後様々な大きな問題点に繋がる。逆をかえせば、正しい基本さえ得てしまえば、以後様々な応用へと繋げられる。

2)正しいリズム指導の受講経験がない人の多くが、リズムの基準を持っていない。また活動経過のなか、リズム確立が無いまま時は過ぎるので、いずれ大きな壁に突きあたる。壁は動くことなく立ち塞ぐので、その場を自分の都合の良い解釈で捉えてしまう(実際には越えられていないので立ち止まっていることになる)。軸のないリズムに慣れたため、妙なノリが身に付いている(遅れ、止まり、やたらに突っ込み、、、など)。私はこの症状を不整脈と呼んでいるが、この点はセッションレベル中級者以上の人に顕著に見られる。 

ほか、かなりの視点が露呈しましたが、ここではこの程度に、、、

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

現場で「盗む」学びと、レッスンにて「教えてもらう」学びは、学ぶエキスが異なります。プロを目指すから現場がいいのか?趣味なのだから教えてもらっていれば上達するのか??それぞれの目的はあれどなにより重要なのはバランスです。私のレッスンは初心者に対してもプロの視点から直接アプローチします。なぜなら、初心者の時期だからこそ正しい基礎を確立すべきだからです。独学での間違った練習方法を続けてしまえば、いずれ悪い癖に繋がってしまいます。ぜひ皆さんも悪い癖が身に付くまえに、正しい基礎を学び効率良いステップアップを目指してください。


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KANAYA、長時間のレッスンおつかれ。久々にKANAYAのプレイが聞けて嬉しかったよ。
フルタイム見学してくれた松浦もきっと有意義だったことだろう。
問題点は多く露呈したが、これまで自分で気がつかなかった症状が解ったことで利はあったはず。
KANAYAが今のレベルに来たからこそ、ぶつかることができた壁だったのだろう。
いずれまた音を聞けることを楽しみにしているが、
それまでにこのレッスンで伝えたことをしっかり意識して練習に励むべし。
この日のレッスンの私のデモプレイ映像を近日アップするので、改めておさらいしてみてね。


WE ENJOY THE MUSIC / purevoice

by purevoice | 2007-06-12 20:41 | ・LESSON | Comments(8)
Commented by KANAYA at 2007-06-13 16:08 x
先日はスペシャルレッスンをありがとうございます。
プレイヤーとして試行錯誤の末、現在に至っている訳ですが、今回のレッスンではまさに目から鱗です!
プレイにおける不完全燃焼部分と解決策を見い出す事が出来た気がします。

帰国?!してからは特訓の鬼です。(実は結構楽しい)
おかげで肩凝りが酷くなって・・(これは苦しい)
夏はライブ出演が目白押しなので、それまでにザックリ消化したいと思います。長年蓄積された癖の部分は時間をかけてじっくり取り組むつもりです・・。またプレイでアンサーさせて頂きます。

デモプレイ映像楽しみにしています。
何度もおさらいせんとイカンですね。。

p.s.一枚目の僕の写真はタコチュウみたいで良い顔してますね〜。
まさに目から鱗が落ちる所と言った感じ。。
Commented by purevoice at 2007-06-13 18:30
KANA-YAN>
おつかれさん。
専門技術、専門知識は追求すればするほどオモロくなるね。
試行錯誤は良いことで、向き会った分必ず進めるはずだが、
注意しなければいけないのは、何事も自分中心に判断しないことだね。
必ず基準、基礎、を知ること。
それらと今の自分を照らし合わせること。
人はね、自分中心なんだよね、、、。
ちょっと解り始めた時が一番危険?聞けん??かな。
Commented by 松浦正博 at 2007-06-13 19:34 x
先日はあの場を見学させていただきありがとうございました。二人の間に漂う空気感に独特なものを感じました。人と人との信頼関係というか絆というか人から人にしか伝えられない大切な何かがすごく伝わってきて、「ああ、なんかいいなあ。」と思いました。「何事も自分中心に判断しないこと」、「基準、基礎を知り今の自分と照らし合わせること」。最高のレッスンでしたね。駒形さん、金谷さん本当にありがとうございました。
Commented by KANAYA at 2007-06-13 20:13 x
松浦様
先日はお世話になりました。
送っといたCDは届いたかな??

何事も自分中心に判断して来た自分にとって痛い話でした・・(笑)
今回のプレイベートレッスンはサプライズでした。
僕は理論オタクなので、大概の音楽の理屈は知っているつもりなんですが、、教科書には載っていない内容で、しかもとても重要な事でしたね。(笑)
理屈では到底越えられない、、、僕の昔からの悪い癖を見抜いていた駒形師匠の生きたレッスンでした。
これでやっと遅ればせながら、一皮剥けそうな気がします。
ボーヤ時代に指摘してくれていたら、、もっと良かったんですけどね。(笑)
Commented by purevoice at 2007-06-13 21:03
松浦>
突然の見学現場、しっかり集中して私の話を聞き、
しかもひと言ひと言ノートに筆記していた松浦には本当に頭が下がるよ。
今度そのバイブルを見たいな。 いや、買うよ!(笑。

実際に仕事を開始している松浦や金谷たちのレベルだからこそ、
伝えたいことが山ほどあるさ。
専門話が通じるからね。あとはできるようになるだけだ、OK。
また今週のレッスンで伝えていくよ。
Commented by purevoice at 2007-06-13 21:06
KANA-YAN>
坊や時代は、かなりちくりちくりしたとは思うがな、、、?(笑
まぁ、一番教えたのは機材のセッティングか?
あの頃のラックシステムワイヤリング、いまもう一度組めるか?
エフェクターボードもデカイの2枚あったかな、、、。
Commented by KANAYA at 2007-06-13 21:29 x
信号の基本的流れはインプットされているので、組めると思いますよ。最初、随分と苦労しましたから!
几帳面な駒さんの性格ですから、どこにどのケーブルを使うかまで指定ありましたよね。焼きそばのごとく短、中、長ケーブルが絡み合ってる中から、瞬時に適材適所で繋げて行かなければならない。
結構プレシャーでした。
で、バラす時もうまく仕舞わないと、シールドケースが閉まらないんだな。。

結構ブースに入らず、ミキサールームでレコーディングする事も多かったですね。人通りの多い中、狭い所で音を極力出さず、しかも素早くセッティングせねばならず苦労も多かったですが・・。
でも、ミキサールームでレコーディングを進める利点は多かったですね。ここからは企業秘密と致しますか、、若い人達への宿題と言う事でどうでしょう。(笑)
ではでは。。
Commented by 松浦正博 at 2007-06-14 19:21 x
金谷さん、CD届きました。とても素敵な音源ですね!ありがとうございます。あの音源に詰まっているエキスの質たるや・・・・極上ですね!時代を超えていいものは常に良いですね!


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